
建築設備設計の仕事をしているけど、転職している人はどんな理由で辞めているのか知りたいなぁ~。

元組織設計事務所にいて30歳で転職したリアルな体験を紹介するね!
会社で転職する人がいても、なかなか本音を聞くことってできないですよね。
そんな方のために組織設計事務所で8年勤務した私が会社を辞めたいと思ったキッカケを紹介します。
実は…入社して3年目で転職を決意していました!
- 建築業界 12年
- 元組織設計事務所 8年
- PM/CM会社 在籍
- 転職エージェントを利用して転職に成功
- 転職で労働時間-40時間
- 転職1年目で年収1.2倍を達成

今回は元組織設計事務所に勤務していた私が会社を辞めるキッカケとなった理由を紹介します。
【結論】
この記事を読めば、あなたの将来を考えるキッカケになります!
辞めたいと思った6つのキッカケ

1.働き方がハードすぎる
基本は9:00~22:00まで仕事で外出や出張先から20:00に会社に戻って仕事することも。
40歳を超えてからも同じ働き方はできない…したくない!
設計業務は発注者、行政との協議や打ち合わせ用の資料作成、図面の作図をするため労働時間が長くなりやすいです。
- 発注者との打合せ+移動時間
- 行政との打合せ+移動時間
- 打合せ資料の作成
- 複数プロジェクトを担当
また複数のプロジェクトを担当するため、何かでトラブルや上手くいかなかった場合は対応しないといけなく、他のプロジェクトに影響します。
建築業界は期日も設けられているので提出付近は更に労働時間が増えることも多々あります。

上司たちも夜遅くまで働いている姿を見て、自分も40歳で同じように働いているイメージが全くできませんでした。
2.作図はどうやっても時間がかかる
設計図の作成は頑張って作業しても全て1から作図するため時間が必要。
何をしてもこの時間を削減することはできないため、労働時間が劇的に改善はされない。
- 建築は同じものが存在しない
- プロジェクトごとに1からの作業
- 発注者要望により図面修正がある
- 大規模な案件は図面枚数が膨大
設計業務のメインとなる設計図の作図は、用途やプランがプロジェクトごとに異なるため全て1からの作業になります。
そのため図面作成に必要な時間を劇的に削減することはできない。
プラン変更や発注者の方針が変わることで図面修正もあるため、労働環境を改善することが難しい職種だと感じました。

仕事量が減らない限り、労働環境を変えることが難しく自分の能力で何ともならないため良い未来をイメージできなかった…。
3.設計責任がある
関連法規に加え、設計ミスによる瑕疵もありプレッシャーが大きい。
1つのミスが裁判沙汰になることもある。
関連法規を遵守しつつ、安全性や機能などを考慮して設計しますが、何百枚もある図面を作成すればミスもあります。(よく100%の設計図はないと言われていました)
そのミスに気付かずに問題が起きた場合、設計責任を問われ問題を解決する工事費を会社が支払うケースもあります。
建築は建設費で数億円はかかるため改修するだけでも何百、何千万円と必要になるためプレッシャーがあります。
小心者の私はこのプレッシャーとずっと戦っていくことは難しいと判断しました。
4.給与が大幅に良くなる可能性は低い
組織設計事務所の平均年収は600万円程度。
残業をして頑張っても年収は大幅には増える可能性が低い。
- 役職のポジションに付けるのはひと握り
- 設計料が急激に上がることはない
- 同じものがなため効率化しにくい
- 大規模な案件は競争が激しい
組織設計事務所は初任給は高い傾向にあります。
社員数が100人以上の設計事務所であれば、新入社員でも平均年収以上をもらえます。
ただし、そこからの給与が大幅に増えることはほとんどなく微増していきます。
仕事を頑張っても結果があまり変わらないので、モチベーションが上がりませんね…。
5.外注ばかりで設計しているか分からない
建築設備設計は複数プロジェクトを掛け持つため図面作成は外注することが多い。
図面指示やチェックはするが作図していないため細かな部分まで考えきれない。
建築設備設計は建築設計に比べ人数が圧倒的に少ないため、プロジェクトを掛け持つことになる。
作図に一番時間が掛かるが打合せ優先のため作図は外注になってしまう。
外注することは悪くはないが以下のようなデメリットがあります。
- プロジェクトに関わる時間が減る
- 細かな部分まで考えられない
- 設計ではなくタスクになってしまう
- 物件に対する思い入れがなくなる

設計というより仕事になってしまい何のために働いているのか分からなくなってしまいました。
6.設計に対する情熱が減った
入社時はいい建築を設計したいと休日も仕事することもあったが、年々情熱が減っていきました。
仕事(設計)よりプライベートな時間を優先したい。
- デザインに拘ることが減った
- 積極的に提案することが減った
- 仕事よりもプライベートな時間を優先するようになった
- 時間を掛けずに効率的に仕事をするようになった
同期や先輩、後輩と仕事をしていると自分は設計に対する情熱が少ないなと年々感じるようになりました。
プライベートな時間を削ってまで仕事をしたいと思えず、仕事は極力効率的に時間を掛けずにやるようになっていましたね。

趣味が設計みたいな人が設計事務所には多いのでギャップを感じるようになりました。
\他の人の転職理由を知りたい人はこちら/
転職を決意した時に考えた3つのこと

1.自分はこれからどうしたいのか
何のために転職をして、今後どうなっていきたいのか?
- 50歳以降は徐々に仕事量を減らし休日を増やしたい
- 家族との時間を増やしたい
- 新しいことにチャレンジしたい
- いろんな建築に携わり経験値を増やしたい
- 誰しもが知る建築の仕事は一度は経験したい
- 年収1,000万円を達成したい
どうなりたいかを書き出して上記のように優先順位をつけました。
ずっと仕事を続けるよりプライベートな時間を増やしながらも新しいことや経験を積んでいきたいという結論になりました。
紙に書き出してみると頭がスッキリし、納得がいく整理ができました。
2.どういう人材が求められているのか
自分の目標を達成できる企業は一体どういった人材を探しているのか?

よしっ!転職活動しよう!
とりあえず転職サイトに登録して企業をみてみよう。
えっ…応募したい求人は資格が必須条件じゃん…。
早速、転職サイトに登録して求人を見て希望条件を満たせそうな企業を探していると、どこも必須条件に「一級建築士または建築設備士」と記載されている…。
当時は仕事でヘトヘトでやっとの休みに勉強するなんて考えられず、ほとんど勉強せずに試験だけ受けて落ちるという感じでした。
ただ転職先を妥協すると後悔するので、まず資格を取ろうと決意しました!
\建築業界の今後を知ることで求められる人材は分かります/
3.どの職種に転職できるのか
転職サイトに登録したから折角なので、どんな転職先があるのか検索しよう。
- 大手設計事務所
- ゼネコン、サブコンの設計
- デベロッパー
- メーカーの施設管理
- 大学の施設管理
- ハウスメーカー
想像以上に転職できる職種が出てきました。
建築設備は人手不足なので転職先は結構あり、建築設備士の資格を取得すれば選択肢が増えました。

資格は転職で重要なんだね。
早めに気づけて良かったけど、もっと前に知っておくべきだった…。
\建築士の転職先を知りたい人はこちら/
30歳で転職した3つの理由

1.子供の存在
平日でも子供と会話する時間を作れる企業で働きたい。
平日の朝は子供が起床する時間に家を出て、仕事から帰った時には寝てしまっている毎日…。
休日に子供と触れ合うとこの子の成長をしっかりと感じたいと日に日に強く思うようになりました。
何のために働きたいのかを考えると真っ先に、平日でも子供と会話する時間が作れる会社で働きたいと考えていたので、絶対に転職する!と決心がつきました。

転職先では建築の設計に携わっていた人も同じような理由で転職している人が結構います!
2.多くの経験を積めた
20代で学校、事務所、物流、ホテルと様々な用途の設計・監理を経験できた。
設計~竣工まで一通りの経験を複数できたので自信がついた。
- 学校施設 7件
- 事務所 1件
- 物流 2件
- 宿泊施設 2件
- 火葬場 1件
- 改修工事 3件
20代で多くのプロジェクトに携わることが出来ました。
1つのプロジェクトで建物が複数あるプロジェクトもあったので、建物に関われた数は多くありました。
また設計から竣工まで設計事務所で経験できる一通りの流れを複数プロジェクトで経験したので、どこのフェーズで何をすれば良いかを理解できたのは大きな自信になりました。

建築業界では用途により考え方が異なるため、様々な用途を経験すると転職もしやすくなります。
3.新しい職種にチェレンジしたい
建物を計画する段階から建築に携わりたいと考えていた。
30歳は新しいことにチャレンジできるいいタイミング!
設計業務をしている時によくこんなことを思っていました。
発注者の予算を決める段階から携われたら、建築への関わり方が変わるんじゃないか。
設計を受注した段階で予算はある程度は決まっており、設計で工夫できることがあまりないってことが多々ありました。
発注者側に近づけたら、もっと仕事が面白くなるんじゃないかと思っていました。

設計をするより建物の計画をメインに仕事をしたいという思いが強かったですね!
まとめ

おさらい
- 辞めたいと思った6つのキッカケ
- 転職を決意した時に考えた3つのこと
- 30歳で転職した3つの理由
設計自体は好きでしたが複数プロジェクトを担当すると、効率的に進める必要があり一番楽しかった「考える」時間がほとんどなくなってしまい転職を考えることになりました。
事前に転職を興味本位で調べていたことでスムーズに進めたので、転職を考えている人や将来に不安を感じているのであれば知っておいて損はありませんよ。
転職をするか迷うので、あなたに転職が必要か真剣に考えてみましょう!
【転職すべきか明確にしよう】
今すぐに辞めたい人は転職の方法を知り、転職エージェントを利用すると、転職に必要な書類や情報をくれるのでおススメです!
将来を考えるキッカケになると嬉しいです。
それではっ!!!